- 2016-01-07 (木) 19:00
- 病院スタッフ
明けましておめでとうございます!!! 動物看護師の田中です!
今年も宜しくお願いいたします!
今回、私の実家で盲導犬の引退犬を引き取る事になり、そのお話をしたいと思います。
昨年6月14日 その子は盲導犬協会の方々と来ました。
黒ラブの女の子。10才。名前はジュエル。とても美人さんです。
実はこのジュエル、病院の患者さんだったです。私も直前まで知りませんでした。
病院のスタッフみんなビックリ(*_*)ですよ!!!
←初めて家に来た時。私達には無反応でした(-_-)
ジュエルを迎えた日、ジュエル本人も緊張している様子でしたが、おそらくその日一番緊張したのは、
先住犬、チワワの凛太(りんた)くんだったと思います。
背中の毛を逆立て、ジュエルが少しでも動くと吠えて・・・。この先大丈夫か少し不安になりました。が、
半年たった今では、大の仲良しとまではいきませんが、お互い我関せずみたいに過ごしています。(笑)
←凛太くんちょっと緊張!
ジュエルを迎えて一番面白かったのは散歩の時、一緒に走ってみた時、何か走り方がぎこちないんですよ。
走りに無駄な動きがあるという言うか・・・、オーバーアクションと言うか・・・、それがすごく面白くて、大笑いしたんですけど、
よく考えたら今まで9年間盲導犬として働いてきて思い切り走った事は少なかったのかなと思いました。
また皆さんご存知の通り、ラブラドールと言えば、そうです、〝食いしん坊〟ですよね。ジュエルも元盲導犬だったからといってなめてはいけませんよ!
賢い顔立ちから滝のように流れ出るヨダレ(笑)。そのヨダレまみれの口を私の膝の上に乗せ、上目使いでもっとくれと甘えてくるんですよ!!
もうあげずにはいられない!!!めちゃめちゃ可愛いんですよ!!
可愛いからといってあまりあげすぎるとおデブチンになるのでその辺は気を付けてその分フードを少なくしたりしてます。(^_^)
←初めてボール遊びをしてくれた時。後ろのボールは無残な姿に・・・(笑)
でも始めからこんな風に甘えてくれたりした訳ではなかったんですよ(*_*; 話せば長くなりますが・・・
来たばかりの頃はしっぽも振ってくれず、号令をかけても全く来てくれず、散歩するのに外は出るけど、家の中には全然入ってくれなかったんですよ。(涙)
協会の人からは無理やりすると逆効果と言われ、自分から入ってくれるのを待ったり、フードで誘ったりと大変でした。
でも一番心細かったのはジュエルだと思います。前日までユーザーさんと一緒で、次の日から全く知らない人の家に来て心細くないはずがないですよね・・・。
そんなジュエルの気持ちを思うと切なくなり、私の母は自信を無くし「協会に戻そうか・・・」と悩んでいました。
でも、日を追うごとに少しずつですが心を開いてくれ、3ケ月くらいでやっと慣れてくれました!!
今では元盲導犬も立派な家庭犬です!(^_^)
今までジュエルが盲導犬として過ごした9年間はジュエルにとってとても幸せな9年間だったと思います。ユーザーさんといつも一緒で、
たくさんの人達と出会って・・・
盲導犬協会の方が、たくさんいるボランティアの方々の中から私たちを選んでくれたのか?
ジュエルがなかなか慣れてくれない頃、協会の方が、「ジュエルはずっとユーザーさんと二人で過ごしてそれはとても幸せだったと思うけども、
田中さんのところのように子供たちがいて、賑やかで楽しい家庭もある。そんな所で過ごす別の幸せもあると知ってほしくて・・・」
と言われ涙が溢れました。
あの言葉があったので今こうしてジュエルといれると思います。盲導犬協会の方には感謝の気持ちでいっぱいです!
本当にありがとうございました!!!
これからたくさん楽しい思い出を作りたいと思います。
その時また皆さんにもお話ししますね!
今年もみなさんにとって良い年でありますように!
動物看護師 田中
- Newer: まもるののほほん日記vol17
- Older: 良ちゃんトリック発表会デビュー